コミュニティシールドの布陣から見る今季のアーセナルと移籍市場
若手を数多く起用したMKドンズ相手のフレンドリーとは一転、やはりさすがにリバプール相手の試合、しかもシーズン終了がアーセナルより早かった分向こうの準備の方が進んでいるということもあり、ほぼ昨季のベストメンバーに近いような布陣で臨んだアーセナルですが、今回は、今日の試合での選手選考から今季や移籍市場について見えてくるものはあるか考察していきたいと思います。
ベンチ外だったメンバー
もうプレミアリーグ開幕が一週間後に迫っており、そろそろ本格的に開幕戦を見据えていかなければ時期ではありますが、今回の試合で何人か注目すべきベンチ外だったメンバーがいました。
具体的には、トレイラ、ラカゼット、ペペらです。
ただ、現在はコロナの影響で休暇から英国に帰ってくる時期、そして渡航先の国次第では自宅待機が課せられている地域がありますので、今回不在だったからと言って、特に移籍が進んでいるのか!?などと深読みするほどのものではないような気がします。
また、シーズン通してプレイしたうえでまたすぐにシーズン開始、という状況なので、フィットネス面で少し懸念がある選手、開幕には少し間に合わない選手もいるでしょう。
ただし、相変わらずエジルとゲンドゥージが全くプレイする様子がなさそうなのは気になるところ、というか別に以外ではないのですが、昨季と変わらないのだろう、という感じはします。
コンディションという面で見れば、エジルは早めに休暇入りしていますし、シーズン終盤は二人ともほぼオフみたいなものだったことを考えると、早めにプレシーズン入りし、他の選手よりも早くコンディションを整えて新シーズンに備える、というのが、もしチームの構想に含まれているのであれば自然な流れに思います
エジルはSNS上でチームの勝利を祝う投稿をしていましたが、ゲンドゥージは6月以来ずっと沈黙を続けており、アルテタは公の場ではゲンドゥージはチームのプランに含まれている、と語っていたものの、どうやらそうでもなさそうです。
メイトランド=ナイルズ、ホールディング、エミ・マルティネス
一方で、移籍が噂されながらも普通に試合に出続けている選手もいます。もちろんこれは単純にポジション的に使わざるを得なかった、という可能性もありますが、あくまで推測ながら、アルテタは今回のコミュニティシールドをFA杯の延長的にとらえており、決勝を戦った選手たちを出来るだけこの試合で使いたかった、ということではないでしょうか。
例えば、移籍が近づいているホールディングよりもサリバを起用した方がシーズンの準備という意味では理に適っていたような気がします。
マルティネスは、前回のMKドンズ戦では自宅待機中で間に合わなかったこともあり、今回レノを先発させると明らかにレノの方が序列が上、というメッセージになってしまいかねない、という理由もあるでしょう。
そうはいっても、今回の試合はほぼフルメンバーといってもいいメンツでしたし、そんな中でマルティネスが選ばれたのは少し興味深く、移籍の話も出ていますが、これは開幕戦でどちらがゴールマウスに立つかわからなくなってきました。
また、やはりナイルズが良いプレイを見せている+二戦連続で先発したというのも注目ですね。移籍の話が進んでいるようですが、アルテタがチームに留めたい選手であるのは間違いなさそうで、ただ絶対的なスタメンとなるかはわからないので、それを選手本人がどうとらえているかがカギになりそうです。
エルネニー
また、何気に2試合連続で先発となっているのがエルネニーで、セバージョスがいないとはいえ、MKドンズ戦も前半がファーストチームのメンバー、という感じの選考でしたし、普通にトップチームの構想に選ばれているような雰囲気で選出されています。
ベンチにはウィロックやスミス=ロウもいたので、中盤のポジションではエルネニーの方が序列が上、という事なのでしょうか。
エルネニーはすさまじいパフォーマンスを見せるような日はないものの、かといって大乱調、という日もないイメージなので、控え要員としてはそれなりに有用な気もしますし、売却してもそこまで移籍金が得られそうにない、という意味ではもしかすると大逆転での残留もあったりするのかもしれません。
3バック
アルテタの将来的な希望はわかりませんが、今回もまたスリーバックで試合に臨んでいましたので、少なくとも強豪相手の試合では3バックで今季も臨むところが多くみられるのではないでしょうか。
攻撃陣のメンバーは一人削られるものの、やはりCBが一人多い分後ろからつなぐのは一般的に言ってやりやすくなるはずですし、ルイス、ティアニー、ジャカ、マリ、そしておそらくガブリエル、と後ろから精度の高いミドル/ロングパスを供給できる選手が揃っているので、オーバメヤンのゴールに象徴されるように、後ろで回して相手をひきつけて、どこかのタイミングで縦に強襲!というやり方は現チームの選手たちにあっているのでは、と感じます。
ガブリエルとサリバが圧倒的な活躍を見せて4バックにシフト、という可能性もなくはないですが、とりあえずシーズン前半は昨季のやり方を継続していく可能性が高そうです。
生き残った若手
また、昨季と同じく9人のベンチ入りが許された今回の試合でしたが、MKドンズ戦と比べてアゼース、コトレル、マクギネス、ボラ、バラルドらはメンバーを外れ、ユース組から生き残ったのはFWのジョン=ジュールズと、中盤や右サイドを主戦場としているオラインカでした。
ジョン=ジュールズにはローン移籍の噂もあり、またまだ復帰してくる選手がいるので、今季どれくらいチャンスを与えられるかはわかりませんが、ウィロックやスミス=ロウとファーストチーム入りを争うようなユース選手は今年は誰が出てくるでしょうか。
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