素晴らしいアルテタの選手復活の手腕
アーセナルの監督ミケル・アルテタにとって、この6か月はとんでもないものとなっている。残念な出来事も多くあった。ダービーでの敗北、ヨーロッパリーグ敗退、プレミアリーグでのEL出場圏外への交代などだ。
しかし、結果はついてくる時とついてこなかった時があるとはいえ、その裏には明確な進歩が感じ取れる。
土曜の午後のFA杯準決勝がそのクライマックスで、リバプールをミッドウィークに撃破すると、アーセナルはまたしても近年の英国最強クラブの一角であるマンチェスター・シティを退けたのだ。
リバプール戦ではある程度の運も絡んだが、この試合ではチームの一体感とアルテタの戦術が合わさって、カウンター主体の素晴らしいパフォーマンスをチームは披露した。
この勝利のおかげでアーセナルはこの7年で4度目のFA杯決勝進出を決め、2017年に優勝した際の相手でもあったチェルシーと戦うこととなった。
だが、アルテタに関して素晴らしい点は、チーム全体が向上しただけではなく、過去にはアーセナルには将来がないとまで思われていた多くの選手たちを復活させ、これらの素晴らしいパフォーマンスの中心選手としたことだ。
アルテタはまだ夏の移籍市場をアーセナルで迎えておらず、冬に移籍してきた2人の選手はここまで375分プレイしただけだ。
したがって、アルテタが引き継いだのは彼の理想のチームではなく、壊れかけで、自信を失いボロボロになったスカッドだった。
だがそれを彼はまとまったチームに変え、機能する集団に変えたのだ。
グラニト・ジャカはアルテタがやってくる数週間前にはキャプテンの座を剥奪され、移籍は確実視されていた。
エメリ体制下では不安定だったルイスも、シティ戦でのミスを除けば素晴らしいパフォーマンスを見せており、ムスタフィやナイルズに関しても同様だ。
そして同時に、アルテタは若手もきちんと起用している。サカは今やチームの中心だし、エンケティアはラカゼットの座を脅かしている。
ウィロックやネルソンも、ベンチから重要な役割を任されることが増えた。
注目したいのは、彼らが突然ワールドクラスのスターになったわけではないという点だ。
彼らは未だにアルテタがやってくる前と同じ欠点を抱えている。
だが、アルテタはチームを組織したと同時に重要な文化を植え付け、今アーセナルに在籍している選手たちの力を最大限引き出した。
究極的には、これこそが監督の仕事で、この6か月でアルテタはこの点において素晴らしいパフォーマンスを見せている。
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エメリが引き出したのは鎌田の良さだけだった