ノッティンガムフォレスト戦で分かった5つのこと
今季のカラバオ杯の初戦は、これ以上ないという結果だった。美しい攻撃と統制の取れた中盤、そして驚くべきことにソリッドな守備陣が組み合わさり、5点を奪っての快勝を手にしたのだ。
しかも、この5点を決めた選手の平均年齢は二十だった。彼らがアーセナルをカラバオ杯第4ラウンドへと導いた。以下に、この試合からわかった5つのことを見ていこう。
サイドバックがアーセナルに革命を起こす
本来アーセナルのファーストチョイスのサイドバックであったはずの二人、ベジェリンとティアニーは二人ともけがを抱えた状態でシーズンを開始した。ティアニーはスポーツヘルニアからの回復中で、ベジェリンは昨季の前十字靭帯断裂からのリハビリを続けていた。
だが今回の試合でティアニーは先発、ベジェリンは途中出場で今季ファーストチーム初出場となった。.
ティアニーのパフォーマンスは素晴らしかった。ダイナミック且つアグレッシブで、ボールを持てば前に走り、一度ならず相手DFをかわすこともして見せた。
いくつかタックルも決め、フィジカルなバトルも怖がっていなかったし、逆にボールを奪うことを狙いすぎることもなかった。さらに、クロスの腕前も一流であることを示し、得点につながっていてもおかしくなかったクロスを何本も放り込んだ。
ベジェリンが活躍する時間はより短かったが、出場するや否やアシストを決め、出場した15分間に関して言えば、シャープに見え、コンディションは良さそうだった。
今のアーセナルのチームはエネルギッシュでダイナミックなサイドバックを切実に必要している。この二人がチームに革命を起こす日も近いだろう。
存在感を示すチェンバース
チェンバースは3試合連続での出場となったが、今日の試合ではいかにも急造右サイドバックといった感じではなく90分を通してカフーのようなプレイを見せた。
最初の10分で非常に重要なインターセプトを3,4回見せたのを皮切りに、高い危機管理能力と予測力を発揮、そしてその後攻撃でも活躍した。ペナルティエリアへ危険なクロスを放り込んでチャンスを何度も作り出したのだ。
その後左サイドバックに移されたが、彼の攻め上がりは衰えず、ネルソンに素晴らしいアシストを記録した。
恐らくより優れたチーム相手にチェンバースを右サイドで使えると考えるのは楽観的すぎるだろう。彼はターンが遅く、例えばユナイテッドのダニエル・ジェームズのような選手相手には苦戦するはずだ。
だが、この試合はフラムで昨季見せた改善をエメリに示すのに十分だった。彼のパフォーマンスはプレミアリーグ先発に値するもので、これをエメリが長く無視し続けるのは難しいだろう。
ネルソンとウィロックは準備が整っている
アーセナルに数多くいるユース卒の有望選手の中でも最も顕著な成長を見せているのがウィロックとネルソンだ。彼らはともに既にプレミアリーグでの先発も何度もあり、ウナイ・エメリは大事な試合で彼らを信頼している。
そして、この試合でその理由が明らかになった。ウィロックはこの日ピッチ上で最も優れていた選手だった。中盤を支配し、パスは素晴らしく、より低い位置でチームのメトロノームのような役割を果たした。
いつも通りエネルギーにあふれ、守備時には何度かよいタックルまで披露した。そして、得点まで決めて見せたのだ。シンプルなゴールだったが、これこそがまさにウィロックの正しい時に正しい場所に顔を出すという才能を示している。
一方でネルソンは試合を通して相手にとっても最も危険な選手だった。先制点に絡み、二点目をアシストし、4点目を決めた。外から中に入り、空いたスペースでいつもボールを要求した。彼は素早く、ドリブルでDFをかわすことが出来る。スペースがあれば何本か良いシュートも放った。
二人が毎週のように先発するかどうかまではわからないが、二人ともより大きな役割を果たす準備はできていると示して見せた。エメリはそれにこたえるつもりがあるようで、今季はとてもエキサイティングになるに違いない。
輝くマルティネッリ
マルティネッリが決めた二点は素晴らしかった。一点目は素晴らしい走り込みだったし、チェンバースとネルソンの良いパスが起点となり、勇敢で正確なヘディングだった。二点目に関しては少しラッキーだったが、シュートを打つまでのスペースの作り方が非常にうまかった。
だが、それ以上にバランスの取れたオールラウンドなプレイを見せたことを評価されるべきだ。相手がボールを保持しているとき、マルティネッリは相手をいらだたせるのが上手かった。数えきれないほどタックルをかまし、フォレストのDFに時間を全く与えなかった。
ボールを失っても気を落とすことなく、即座に奪い返すために走り出していた。彼はセンターフォワードとして必要な素質を備えているように見える。
少しチームメイトへのパスが遅れたり、パスのオプションとなるための走り込みをしないことはあったが、カップ戦レベルであればストライカーとして十分に戦えることを示して見せた。
例えば、もしエメリがオーバメヤンをヨーロッパリーグで休ませたいようなときがあれば、有用なオプションになるだろう。
おかえり、ロブ・ホールディング
ホールディングにとってまさに完璧な一夜となった。ほとんど一年ぶりの試合となったわけだが、守備面でそこまで仕事は多くなかった。ボールに多く触り、今季の彼を象徴するかのようにキャプテンマークがエジルから渡されたのち、ゴールまで決めて見せたのだ。
彼にとってこの得点がどれほど大きい意味を持っていたかは明らかだった。そして、それはファンとチームメイトにとっても同様のことがいえた。エミレーツは歓声に包まれた。ついにホールディングが帰ってきたのだ。
既にプレミアリーグに復帰する準備が出来ているかはフィットネス面次第でもあり、今後まだ様子を見なくてはならないが、ソクラティスとルイスのミスの多さを考えれば、その可能性は大いにあるだろう。
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