ユングベリがアーセナルにもたらす若手革命
スティーブ・ボールドとフレディ・ユングベリがチーム内での役割を交代し、ボールドがU-23の監督を務め、ユングベリがトップチームのコーチ陣に加わる、という報道が出ているので、それに関してユングベリの仕事ぶりを分析した記事をお届けします!
トップチームのコーチ就任
Embed from Getty Imagesアンダー世代でのトロフィー獲得こそならなかったものの、ユングベリのアーセナルU-23での仕事ぶりは、非常に評判が良い。
このアーセナルレジェンドは、ガティングの解雇と共にアーセナルに呼び戻され、才能あふれるユースアカデミーの選手たちにトップレベルのメンタリティを植え付けることを目標にプロジェクトを進めていた。
多くの若手がユングベリの影響の大きさを口にし、エメリとアーセナルのフロント陣の目に留まったようだ。ボールドに代わり、エメリの副官のカルセドと共にアシスタントコーチとして指揮をとることになる。
彼はたった3年前にアーセナルのU-15の監督として加わったばかりで、素晴らしいスピードで昇進を重ねている。もしかすると、将来的にはファーストチームの監督就任さえも視野に入れているかもしれない。
九月に彼は『この仕事を愛しているよ。だからずっと続けているんだ。若手世代と働くのは楽しいよ、こちらでも、ドイツでもね。
選手が成長していくのを見るのは素晴らしい経験だし、我々の指導が実るところを目の当たりにできるのは人間的にも良い気分だ。』と口にしていた。
若手の架け橋
Embed from Getty Imagesユングベリのトップチームにおけるもっとも重要なタスクは、ユース時代に培った選手たちの知識をトップチームに還元することだろう。昨季はロウ、サカやエンケティアといった若手の出場機会は限られていた。
アーセナルの失敗の象徴がエンケティアで、エメリは彼がバックアップとして必要になるだろうと考えレンタル移籍をブロックしたにもかかわらず、ほとんど機会が与えられなかった。クラブが彼の将来を傷つけているのではないかという懸念がある。
もちろん、ユングベリがいれば何か変わっていたかどうかはわからない。だが、少なくとも来季のアーセナルにはユース上がりの選手の強みと弱みについてより詳しく知る人材が加わることになる。
確かにボールドはU-23の試合によく顔を出していたが、毎日のように彼らと接していたユングベリには叶わない。
また、重要なのは彼の知識ではない。彼は、若手の育成、そして彼らがトップチームで活躍することに喜びを見出し、誇りを持っているのだ。
プレゲゼーロを例にとってみよう。昨シーズン彼がついにカップ戦でデビューを果たした際には、すぐに彼に電話をかけ、単に祝うだけではなく、いかにすればエメリの目に留まるかのアドバイスまでしたそうだ。
今季もユングベリはこれをもちろん続けていくことだろう。
戦術的多様性と若手の成長
Embed from Getty Imagesユングベリは若手の育成に熱心だが、かといって彼らに新しい経験を積ませることをためらうことはない。 彼は通常4-2-3-1のシステムを用いることが多かったが、エメリのようにいくつものシステムを柔軟に用いることもあった。
選手起用にもその傾向はみられ、オラインカをWBで起用したりとうまくいかないケースもあったが、他の場面では若手に色々なポジションを経験させることに成功もした。
それが最も顕著に表れたのがジョー・ウィロックだろう。彼は17/18シーズンまでずっとボックストゥボックス型のMFとしてプレイしていたが、ユングベリは彼の中に何かを見出し、ウィロックを得点力のある素晴らしい攻撃型MFにコンバートしたのだ。
今季彼はファーストチームとユースチーム合わせて20試合に出場し、12ゴールを記録しており、トップチームでもFA杯とヨーロッパリーグで得点した。
彼がエジルと交代でEL決勝に出場したことは物議をかもしたが、ラカゼットの連携から得点寸前まで行ったりと、彼がトップチームに馴染んだプレイを見せられていたことは見過ごすべきではない。
ユングベリはまた、サカがサイドバックからウイングに進化を遂げるのを助け、右サイドバックのオセイ=トゥトゥも彼の下飛躍的成長を遂げた。
適したメンタリティ
Embed from Getty Imagesもちろん、特にプレッシャーのないユースチーム、トップリーグでは大きな違いがあることは確かだが、これまでユングベリはその差を埋めるために良くやってきた。
これまでアーセナルはチェカトレード杯への出場を拒んできたが、彼とメルテザッカーはこの方針を即座に変更し、この大会を"大人の試合"を経験する良い機会だととらえた。
このフレーズは彼が好んで使い、スミス=ロウとネルソンのレンタルに関しても、これにより彼らがもう一段階上のレベルに上がるだろうとコメントしていた。
ユングベリは常に、自らの率いる選手たちにU-23はゴールではないのだと繰り返し念を押していた。最終目標はアーセナルのトップチームかもしれないし、あるいはより出場機会を得やすいクラブかもしれない。
どちらにせよ、このような姿勢はユングベリをエメリにとって非常に貴重なスタッフの一員とするだろう。
(Source:
https://www.football.london/arsenal-fc/freddie-ljungbergs-youth-revolution-set-16393011 )
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