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アーセナルが新たな章を始めるにあたって何人かの過去の遺産と決別しなければならないことは誰もが分かっているし、また同時にそのための予算が足りていないことも公になっている。

価値の高い選手を何人かすでにフリーで失ったのに加え、アーセナルで高給を得ている選手は皆30を越え、売却益は期待できない選手ばかりだ。フレディ・ユングベリが昇格したのを始めとして、クラブは若手でチームの穴を埋める方針を明確にしている。

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この記事は前編の続きとなっています。

スピード、視野とパスレンジ

ゲンドゥージは素晴らしいパスレンジを備えているだけではなく、周囲を把握するのが下手な分を補って余りある考えるスピードと、行動に移すスピードが非常に速い。

一度彼が前を向いて頭を上げて周囲を確認してしまえば、彼はそこからのスピードがすさまじい。コンマ数秒でライン間を切り裂くパスや、相手の頭を超えるパスを見つけることが出来る。彼はこの二つの種類のパスのスペシャリストだ。

彼がこのようなパスをライン間のアタッカーに届けた回数は数えきれないほどで、エジルとの連携もよくとれていた。結果的につながらないこともあったが、彼は野心的で、チャンスを作り出すパスを常に狙っている。

また、このようなパスを届けるのにおいて重要なのが、相手に予測されないことだ。彼の思考のスピードは非常に早く、相手DFにパスコースを読んで体を動かすだけの時間を与えない。同じように、彼はボールをもってプレイを中断するかのようなそぶりを見せたり、ボールから助走をとるようなふりをすることで相手に次のプレイを読ませないことが上手い。

彼の浮き球のパスの精度は非常に高く、チームメイトの足元にすとんと落とすことが出来る。どうやら彼はボールにかすかなバックスピンをかけることで最終ラインの狭いスペースにもボールを届けることを可能にしているようだ。

たいていの場合このように幅広いレンジのパスが可能な選手は、パスの選択を誤ることも多い場合がある。ジャカに少しその傾向があるように。

だが、これはあまりゲンドゥージには当てはまらない。稀に、彼がピッチ上を把握するのに失敗したせいで間違ったオプションを選択するケースがあったくらいだ。彼のほとんど出すべきパスを誤らないというサッカーIQの高さは、もう一つの彼の強みだ。

これは数字にも裏付けされていて、昨季ゲンドゥージはジャカとエジルに次いで深いエリアからボールを前に進めることに成功している。

また、パス選択に関してはジャカはまるでロングパスマシンで、ゲンドゥージの倍近く(90分当たり8.4本、ゲンドゥージは4.38)のロングパスを通しているが、より効率がいのはゲンドゥージだ。

昨季のゲンドゥージのロングパス成功率は73%で、ジャカは61%だった。ジャカはプレッシャーがかかっていない状況ではほとんど常にロングボールを選択するが、ゲンドゥージはより状況を判断する。

この差は彼らに与えられた戦術的な役割の違いによるものなのかもしれないが、ゲンドゥージがより隙を見てロングボールを通そうとするタイプなのに対して、ジャカのほうがよりどん欲に一見チャンスに見えない場面でもロングボールを通そうとするタイプだといって差し支えないだろう。

守備面での懸念

しかし、残念なことに、守備がゲンドゥージの最大の弱点だ。何度も指摘しているように、彼の空間認識力(頻繁に首を振って周囲の状態を確認する能力)の欠如の影響が最も大きいのはチームが守備に追われているときだ。

ゲンドゥージは周囲の状況を把握する代わりに、ボールや相手の位置ばかりを追っていることが多く、守備面で適切なポジションをとることが出来ない。

シーズンを通して彼は自身の前のスペースをがら空きにしてしまうことが多く、これは相手のアタッカーがサイドからドリブルで入り込んでくる際に顕著だった。

これに加えて、彼はプレスにも大きな問題を抱えている。彼はプレスをかけてボールを追いかけている際に細かい動きが出来ず、ボールを動かして彼を回避されてしまった際の対応が遅い。

さらに悪いことに、彼はどこまで自分が追いかけるべきなのかがわかっていないようだ。上で述べたように、ドリブルで入ってきた相手に対して大きなスペースを与えてしまうこともあれば、本来ならば彼が詰めていなければいけない相手に簡単にパスを通させてしまったりもしていた。

このような場合に彼は飛び出ていってインターセプトを狙うことが多いが、現実的には、彼がボールに触れる可能性はほとんどなく、そういった場合に簡単に敵に振り切られてしまうのだ。

さらに、ゲンドゥージはいったん振り切られてしまうとその後の戻りが遅いことが多く、全力で自分のボックス内に帰陣したり、相手のワンツーに備えて敵選手を追いかけたりすることはほとんどない。

そして、自陣のボックス前でも彼は緩慢な守備を見せ、そこを突かれてしまうことが多い。彼は守備時の重心が高すぎ、相手にターンで容易に振り切られてしまう。

そして、彼は自分の後ろの動きに気づかないことが多いので、彼の前と後ろの選手がパス交換などを行うと、ボールを追って容易につり出されてしまう。また、そもそも彼は自陣までボールを追って奪い返そうという気持ちがあまり見られないように見える。

しいて言うのであれば、ゲンドゥージはタックルに関しては苦手ではない。長い脚でボールをつつくように相手から奪うことが出来る。とはいえ、90分当たりのタックル数ではジャカ、トレイラ、ラムジーといった選手たちにはかなわない。

まとめ: ゲンドゥージの将来は?

ゲンドゥージがバランスの取れた完璧なMFを目指しているのだとすれば、まだまだその道のりは長い。だが、まだ未完の大器とはいえ、彼に賭けるだけの価値は大いにあるといえるだろう。

年齢を考えれば、今季彼のさらなる成長を期待するのは自然なことだろうし、彼のここまでのスタッツは、彼が深い位置からのビルドアップの中心を担えるという兆候を示している。

だが、もしエメリがゲンドゥージの能力を最大限引き出したいのであれば、そのもっとも手早い方法は4-2-3-1でトレイラの隣で起用することだろう。そうすれば、トレイラがゲンドゥージの守備面での欠点をカバーしてバランスをとるバランサーとして機能してくれるはずだ。

(Source:
https://statsbomb.com/2019/07/after-a-breakout-year-how-can-arsenals-matteo-guendouzi-take-his-game-to-the-next-level/ )

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ちょうど昨年の今頃、マッテオ・ゲンドゥージはフランス二部からアーセナルに移籍するという非常に大きなステップアップを果たした。スヴェン・ミスリンタート主導のもと約7M£程度の移籍金で獲得された彼は最近アーセナルファンが見ることが減っていたタイプ(若く、将来有望で、安価)の移籍だった。 近年のアーセナルはキャリアのピークを迎えている選手を獲得することが多かったからだ。

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アーセナルのザハの獲得が噂される、というのはファンにとっては非常に奇妙な経験だ。彼がアーセナルのチームに必要な素質を備えているのは間違いないが、どうやってアーセナルは資金をねん出するつもりなのだろうか。ザハは80Mの値札がつけられているといわれているが、アーセナルはこの夏の予算が総額で40Mと言われている。

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サッカークラブの経営について語らせたら右に出るものはなし、のSwissRamble氏が細心のアーセナルに関するレポートをツイッターにアップしていましたので、訳しつつまとめてみました。

恐らくarsecastに登場したりもしていたので、アーセナルファンなのではないかと思いますが、だいぶファンにとっては憂鬱な内容となっており、氏自身もフラストレーションを隠せないようです。

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アーセナルのプレシーズン開始はすぐそこまで迫っているが、今のところ、まだ誰の獲得も発表していない。したがって、キーラン・ティアニー獲得に向けてアーセナルがオファーをしているというのが事実らしい、とわかった時のアーセナルファンを包んだ興奮は驚きではない。

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先日、ダレン・バージェスが解雇されたと発表された。彼はプロフェッショナルスポーツ界でも有数のフィットネスに関するエキスパートだと評判の人物だ。

エメリは監督就任の際に、チームに激しくプレスをかけ、走り回ることを求めているとコメントしていた。このようなチームを作り上げるのに、ダレン・バージェスより適任の人物がいただろうか?公になっていないため何故かはわからないが、彼とアーセナルの関係性もうまくはいかなかった。

リバプールは今や、世界で最も運営がうまくいっているクラブの一つとみなされている。だが、彼らが今のレベルにたどり着くまでには何度もトライアルアンドエラーを繰り返さなければならなかった。

ダミアン・コモリのことをだれか覚えているだろうか?あるいは、散々な結果に終わった”マネーボール”アプローチを用いて高額でダウニングやチャーリー・アダム、アンディ・キャロルを獲得していたことは?

トッテナムも、マウリシオ・ポチェッティーノで金脈を引き当てたが、それ以前にはティム・シャーウッドやアンドレ・ビラス=ボアスの時代を耐え忍ばねばならなかった。

スペインやイタリアで評価を挙げたテクニカルディレクター型のクラブモデルは数年遅れてイングランドでも主流になった。かつては官僚的な制度はうまくいかず、実際に機能させるのは難しいと見向きもされなかったのにもかかわらずだ。

ディレクターはいわゆる”サッカー界の人物”ではないし、監督とディレクターの関係がうまくいかない場合どうするのだ、というのはよく聞かれる批評だった。また、監督側からもこのアイディアはあまり支持されなかった。アーセン・ベンゲルとハリー・レドナップはオープンにこのシステムに否定的だったし、それは理解できることだ。監督が公の場で管理されることを望むとは思えない。

例えば、恐らくユングベリのトップチーム承認はエメリ主導で行われたものではないだろう。クラブ側の意図がこのニュースの発表生声明から透けて見える。

若手の育成はエメリの最優先課題の一つだったはずだが、恐らくフロント陣はこの点においては、監督の今季のやり方に満足がいっていないのだろう。

ただ、実際のところこれは少しエメリに厳しい見方だということも出来る。エメリはきっとアーセナルでCL出場権獲得という結果を残すためにはあと一シーズンしかなく、この目標は、若手の育成という課題と両立させるのは非常に難しい。

多くの人が、エメリがスアレス獲得を望んだことで彼には見る目がないという結論を出しているが、私はこれがそこまで説得力のある意見だとは思えない。

そもそもスアレスは確かにエメリの下でプレイしたことはあるが、彼が特にスアレスに頼っていたり、気に入っていたりというわけではない。

どちらかといえば、むしろサンジェイがバルセロナの昔の仲間に誰か一人くらい貸してくれと頼んだ、という可能性のほうが高いように思える。

つまり、何が言いたいのかというと、もし上記のことが事実だとすれば、昔ながらの、”ディレクターにサッカーの何がわかるというんだ”という批判はあながち的外れでもないかもしれない、ということだ。

アーセナルが現在進行形で体験している通り、このような複雑なモデルを上手に機能させることは非常に難しい。

そのためには、何人かの野心的で有能な人材が上手く協力して働く必要がある。各人物は能力を備えていても、彼らがともにうまく機能するかどうかは実際に試してみければわからない。もしかすると、来年の今頃には我々はエドゥとユングベリが対立しているようだ、などといったうわさを耳にしている可能性さえある。

結局のところ、アーセナルは今トライアルアンドエラーを繰り返す時期なのだ。運が良ければ、来季以降のクラブの運営体制はもう整ったかもしれない。だがあるいは、こちらの方が可能性が高いと思うが、うまく機能する体制を見つけるまでに我々は何人かのコモリやロイ・ホジソンやフランコ・場ルディーニ、ティム・シャーウッドさえ経由しなくてはならないのかもしれない。

(Source:
https://arseblog.com/2019/06/trial-and-error/ )

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正直私は、ウナイ・エメリがアーセナルに最適な監督だとは思わない。とはいえ、これが中立的な見方とは言えないことは認めなくてはならない。最初に彼が任命された時点で、特に明確な根拠はなかったが、直感的にそう感じてしまったのだ。

だがこの感情は非常に強かった。もちろんエメリ採用のロジックに関しては理解できたし、今も理解しているつもりだ。彼は限られた候補者の中では最も安全策だったのだ。

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結果だけ見れば、グナブリーがアーセナルから去ったことは、大成功ということになった。

かつてはウエストブロムでプレイするにも値しないという評価を受けていた選手が、バイエルン・ミュンヘンのシーズン最優秀選手に選出されたのだ。ドイツ代表でも8試合で7得点という活躍を挙げ、国内最大のクラブで中心選手となった。

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24年前、アーセナルはイングランドサッカーに革命を起こす選手を獲得した。現在のアーセナルを形作るにあたってアーセン・ベンゲルの果たした役割は非常に大きいが、同じくらいベルカンプの存在も大きかったという見方も出来る。もしアーセナル暦とでもいうものがあるとすれば、それはB.B.(Before Bergkamp)とA.D.(After Dennis)の二つに分けられるべきだろう。