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過去三年間、アーセナルにとってヨーロッパリーグがチクチクと痛むとげのような存在であ他ことは間違いない。経済的にも打撃を与えるし、選手を惹きつけるブランド力も低下するのはもちろん、木曜日と日曜日に試合が増えるのはサポーターと選手にとってストレスのもとだ。

また、特にヨーロッパリーグのグループステージの無意味さは筆舌に尽くしがたい。

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ニューカッスル戦の前のインタビューでアルテタは『失われたアイデンティティ』について語った。流麗なパスワークとスリリングなアタッキングフットボールがクラブが成績を上げるうえでカギになるだろうと話していた。

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この夏もまた、アーセナルは2010年代に彼らがハマったのと同じ罠にまたしてもハマろうとしている。それは、選手の契約切れだ。

エジルとアレクシスの契約を巡る問題、そしてラムジーがフリーでユベントスに去ってしまったことをアーセナル上層部は教訓とすべきだった。

サンジェイ自身が、『選手を契約の最終年に突入させてしまったのが問題だった。選手を放出するつもりがある場合を除いて、我々は、選手の契約が最終年に突入する前に契約延長を行わなければならない。もしそれが不可ならば、売却もやむを得ないということだ。』と昨年コメントしている。

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(この記事は、昨日の前編の続きとなっています)

エジルの成績

これらのデータでアーセナルファンを絶望させ、いったい私が何をしたかったかというと、エジルの活躍が少なくなってきている背景を整理したかったのだ。

もし私が単純にエジルの過去数年分のスタッツを並べて、このことを指摘しようものなら、コメント欄は『でも』で溢れ、彼らは私にエジルのスタッツは勘違いしやすいのでもっときちんとしたデータを持ってくるようにという指摘で溢れてしまっていただろう。

だが、純然たる事実として、エジルはアーセナルでの直近の4119分で5アシストしか出来ていない。これは824分(9試合)あたり1アシストという数字で、これレートだと、仮にエジルがプレミアリーグ全試合90分出場したところで4アシストしか記録できないことになる。

だが一方で、エジルが毎年アーセナルでチーム1位のキーパス数を記録しているのも事実だ。それは今季も例外ではなく、昨季は45本、今季は31本のキーパスをここまで記録している。

エジルのアーセナルでの初シーズン(13/14)は76本のキーパスでチーム1位、14/15シーズンはアレクシスとカソルラに次いで3位だったものの69本、15/16シーズンには146本ものキーパスを記録し、16/17は100本、17/18は84本と15/16シーズン以外は常にチーム一位だ。

これは信じられないような記録だが、少しずつ衰えてきているようにも感じられる。

Mesut Ozil's decline in key passes and progressive passes per90
Source: statsbomb via fbref.com

だが問題は、これがどれだけアーセナルの攻撃全体の衰退と関係性があるのか、という点だ。

記事の前半を読んでもらえるとわかるが、アーセナルは17/18シーズンから18/19シーズンにかけて、ファイナルサードへのパス数が27%減少している。エジルのパス数の減少割合も26%で、ほとんど同じだ。

したがって、より心配なのは、19/20シーズンにはアーセナルのファイナルサードへのパス数はさらに12%減少しているが、エジルのそれは35%も減少している(7.72から5本)という点だ。

サンプル数が少ないため確かなことは言えないが、他にも懸念すべきデータがいくつかある。

キーパスとアシスト期待値

キーパス数は選手の攻撃への関連を図るうえで悪くない指標だが、単純な数では、そのパスがどれくらい良いものだったか、どれくらい得点につながる可能性があるものだったかまでは測れない。

ゴール前から30mからの短いパスでミドルシュートにつながったようなケース(訳注: シュートにつながったパスはキーパスとカウントされる)ゴールエリア内で流し込むだけのゴールを演出する折り返しは区別されるべきだろう。

ここで役に立つ指標がアシスト期待値だが、悲しいかな、エジルの90分当たりのアシスト期待値も今季は非常に低いものとなっている。

Mesut Ozil expected assists per90
Source: statsbomb via fbref.com

とはいえ、アシスト期待値も時として誤解を招くスタッツではある。期待値系のスタッツの常として、チャンスの室による優劣がないため、得点につながる可能性が非常に低いパスやシュートでも数を多くこなせば結果として期待値は大きくなってしまうのだ。

したがって、クオリティの低いパスでも出し続ければ、アシスト期待値は高い値が出てしまうことがある。つまり、より正確なデータを得るためには、平均的な選手の一本のキーパスが、どれくらいのアシスト期待値を持っているかを核にする必要があるかもしれない。

現在リーグトップのキーパス数を誇るのはケビン・デブライネで、したがってアシスト期待値もリーグトップだろうと予想できるが、確かにその通りだ。

デブライネの数字は素晴らしく、1本のキーパス当たり0.16のアシスト期待値を記録している。彼のチームメイトのマフレズは0.19だ。

これはつまり、彼らが出すキーパスはほとんどビッグチャンス相当ということだ。アレクサンダー=アーノルドの数字も0.12と悪くなく、サラーは0.16、シルバも0.14だ。

一方でエジルのキーパス一本当たりのアシスト期待値は0.05しかなく、キーパス数ではチームトップに立っているかもしれないが、彼のキーパスはペナルティボックスの外側での横パスくらいの脅威しか作り出せていないということだ。

エジルが記録した今季31本のキーパス中、ビッグチャンスの数はゼロで、彼のアシストの数字が伸びていないのも納得だ。

その理由は?

記事の前半から、アーセナルの攻撃全体が不調であることが分かった。アーセナルはボールを前に進めること自体に苦戦しており、シュートも放てず、後ろでボールを回すことが多い。

したがって、エジルの衰えは部分的には説明がつく。アーセナルの攻撃はリーグ中位レベルなので、当然といえば当然だ。また、エジルは後ろに下がらざるを得ない状況に置かれていることも増えている。

2016/17シーズンのヒートマップと今季のものを比べると、エジルのプレイエリアが劇的に変化していることがわかる。

Mesut Ozil 2016/17 heatmap showing that the player spent most of his time between the lines
Source: sofascore app for Android Phone

赤いゾーンがエジルの主なプレイエリアだ。相手のDF間にいることが最も多く、ここでボールを受け、相手が潰しに出てくればその裏のスペースを味方が活用することが出来る。

Ozil heatmap 2020 - the player is playing mostly as a wide player, not central enough, and also too deep
Source: sofascore app for Android Phone

一方でこちらが今季のものだが、その違いは劇的だ。エジルはよりサイドに展開することが多く、また、ボールをもらいに低い位置に降りることを強いられている。これではチャンスが創出できないのも当然だ。

また、同時にラカゼットの今季のヒートマップも見てみよう。

Lacazette forced to drop deep this season
Source: sofascore app for Android Phone

ラカゼットは得点不足を批判されているが、彼がどれくらい多くセンターサークル付近でボールタッチをしているか見てほしい。これは異様な事態と言ってもよく、それは18/19シーズンのものと比べると明らかだ。

Lacazette 2018/19 where he was deployed further up the pitch
Source: sofascore app for Android Phone

結論

これらのデータから、どのような結論を導き出すかは、読み手の皆さんに任せるが、これだけは言っておきたい。私はアーセナルの選手で嫌いな選手などいないし、アルテタがアーセナルをもとの場所に連れ戻してくれると信じている。

この記事は、インターネット上でマウントをとるために用いられるべきではなく、むしろ、今のアーセナルがどのような状況に置かれているのかを見つめ、ほとんど過去最悪と言ってもいい状態にあるということを認識してほしかっただけだ。

これが、アルテタの向かい合っている課題であり、この2年間でどこまでアーセナルが壊れてしまったかということだ。

またいつかアーセナルが、アーセン・ベンゲル時代に知られていたように、リーグで最高のアタッキングチームとして知られる日が来るのを楽しみにしている。

(Source: https://arseblog.news/2020/02/the-7amkickoff-index-mesut-ozils-stats-a-deep-dive/)

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長い記事になるので、前置きなしで、いきなり記事に取り掛かろうと思う。

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まだ冬の移籍市場が閉まったばかりだが、アーセナルは既に夏の移籍市場のことを視野に入れているはずだ。また、アーセナルが来季ヨーロッパの大会に参戦できるかは不透明で、予算面での不安が付きまとう中計画を立てなければならない。

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アルテタがアーセナルの新監督に就任した際の意見で多かったのは、アルテタはアーセナルをより攻撃的なチームにするだろうが、守備を改善するにはより長い時間が必要だろう、というものだった。

だが驚くべきことに、実際は全く逆だった。アルテタはアーセナルのボール非保持時のパフォーマンスを劇的に改善し、満足にそろっていない守備陣にもかかわらず、エメリ時代に一試合当たり16.8本のシュートを打たれていた守備を12.4本にまで向上させた。

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ミケル・アルテタはドバイへのキャンプに出発する前に、アーセナルの選手たちに数日間オフを与えるようだ。

『休みもいいものだ。選手たちは多くのタフな目にあってきた。だから彼らに数日間休みを与えることに決めた。』

今のアーセナルは試合結果やリーグ順位など、タフな目には事欠かず、もちろんそれは部分的には選手自身のせいであり、彼らのうちの何人かは期待されたようなパフォーマンスができていないのも事実だ。

だが同時に、我々は彼らがロボットなどではなく、人間なのだということも覚えていなくてはならない。いくらそれが彼らの仕事とはいえ、彼らもつらい思いをしてきたことだろう。

もちろんそれが選手たちにとって言い訳となるという意味ではない。だが、今季はポジティブに始まったかに思えたが、まずそれがネガティブになり、悪化し、そしてさらに悪化した。

チームを立て直せないことが明らかで、どう見ても将来のない監督にアーセナルフロントはしがみつきすぎた。エメリ下での試合内容はアーセナルの歴史に残る酷さだった。いまだにワトフォードのアウェイ戦はトラウマになっている。

プロの選手たちがこのようなレベルでプレイするところを見るのはほとんど予測すらできなかったことで、これでもアーセナルファンは過去に何度もひどいパフォーマンスは観てきているというのにだ。

そして、その後クラブはドタバタしながらお抱えのジャーナリストを通して、エメリを支持しており、ファンの”外部の雑音”がチームにとって問題であるという旨の発表をした。

ファンは監督の交代なくしてチームの打開はありえないとわかっていたファンのことを名指しで批判したのだ。

では、そんなフロントが新監督に時間を与えるために代表戦ウィーク前に新監督招聘を決めただろうか?もちろんちがう。エメリはヨーロッパリーグに向けて練習のためトレーニング場を訪れ、その場で解任を告げられることとなった。

さらに、その後フロントは何のバックアップもなく、補助するスタッフさえも与えずにユングベリを暫定監督として送り出した。彼の手元に居たのは兼任コーチを務めたアカデミーマネージャーのメルテザッカー、サブのGKコーチだけだった。

これはクラブの運営がうまくいっている証とはとても言えない。しかも、そこからアルテタを任命するのに3週間もかかっている。

アルテタの初陣は12/26だったが、そこからアーセナルは38日間に9試合をこなしており、新監督は試合、回復、次の試合の準備、試合、回復、の繰り返しでほとんど準備期間はなかったはずだ。

選手たちがプロのサッカー選手で、物凄い額の報酬を受け取っていることなどはわかってはいるが、それでも、職種にかかわらず、自分の職場がハチャメチャになっている場合に、それに対処することは難しいものだ。

ジャカのキャプテンはく奪が彼を慕う選手たちに与えた影響も無視できないし、次第にファンの空気は毒々しくなりクラブが壊れていっているのは明らかだった。

にもかかわらず、アーセナルの上層部は何もせず手をこまねいていたのだ。選手たちがそのような状況に対処するのに苦戦するのもうなずける。

アルテタのもと、選手たちの献身性や態度は改善し、それがピッチ上のパフォーマンスにも表れている。確かに結果は今のところそこまで改善されておらず、まだまだ改善の余地はある。だが、私にとっては今のチームが今季の前半より遥かにマシであることは明らかだ。

もしあなたが今のチームがアルテタ就任以降より組織され、よりコンパクトで、戦術的、構造的により洗練されていることが見て取れないのであれば、メガネを買うべきだろう。もし今既にメガネをかけているのであれば、新しい眼鏡を。

アーセナルは2-1でのチェルシー戦以来負けていない。もちろんこの試合で明らかになった通り、我々は欠点も抱えている。勝利数が足りないし、ゴールの数が少ない。

だが、もしアルテタの監督就任時に、新監督がまず着手するべきことは何かと問われれば、多くの人が守備の改善と答えていただろう。彼はまさにそれをやってのけた。

これを行うためには選手からの支持を得ることが重要で、彼らに走り回らせ、集中させ、規律を守らせる必要がある。

アルテタは明確な指示を出しているようだし、選手たちにもこちらのやり方の方があっているようだ。コミュニケーションは常にエメリの課題だったし、指示が不明瞭であれば選手の実力を引き出すのは難しい。

確かに、何人かの選手の変わりようは劇的過ぎて、そもそもエメリ時代に本気を出していたのだろうかと疑問に思う気持ちもわからなくはないが、もしあなたの上司が言っていることを信頼できないのであれば、モチベーションを保ち続けるのは困難だ。

アルテタがまだ6週間しかアーセナルの指揮を執っていないというのは少し奇妙に感じられる。試合数が非常に多かったため、もっと長く感じられるのだ。

新年、FA杯、プレミアリーグなどで日程が詰まっており、じっくりとトレーニングをする時間はなかったはずだ。だが、今回のウィンターブレイクでようやく選手たちのここまでの評価や、そして自分自身の評価も行うことができるだろう。

スカッドの選手たちからどうすればより多くのものを引き出せるか、特に、守備面での改善をキープしつつ、いかにして攻撃も改善するかが課題となるはずだ。

また、アルテタ自身も改善の余地はあるだろう。選手の選出や、試合のマネージメントなどについて、迫る試合のプレッシャーから離れてよく考える時間はプラスになるはずだ。

もし数日間の休みによって選手たちがリフレッシュできるのであれば、それはチーム全員のためになる。もしかすると、この冬休み後には我々はチームが再び勝利を収めるところを目にできるかもしれない。もしFA杯やヨーロッパリーグ、プレミアリーグできちんとした結果を残したいと思うのであれば、それは必要なことだ。

試合が再開した時のパフォーマンスがその証明になるだろう。それがピッチ上に反映されていることを願おう。

(Source: https://arseblog.com/2020/02/time-off-and-training-camp-a-good-idea-during-a-difficult-season/ )

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(この記事は前編の続きとなっています。)

また、同じように、エジルもラグジュアリー・プレイヤーだ。だが、ラグジュアリー・プレイヤーの起用を正当化するには、彼らは一貫して数字に残る結果を残し、他の部分でチームに負担をかけることや、時折のミスを我慢する価値があると示さなければばならない。

ペペがドリブルにおいて特筆すべき才能を持っているのは明らかで、彼はまるで一人だけスローモーションで世界が見えているかのように、蛇使いが蛇を操るかの如く相手を動かし、突破することが出来る。

ペペはここまでそれなりによくやっているし、ペペの適応プロセスは年明けからまた新しく始まったといってよい。彼の評価が決まるのは、今後の数か月でどれほどアシストと得点数を伸ばせるかを見てからだろう。

ただ、ペペはそれと同時に少し厄介だが同時に重要なタスクを監督から課せられている。アーセナルはアルテタ体制で、左に人を集めて攻撃を作ろうとしている。ジャカが偽CBのように機能し、左サイドバックがストライカーをサポートするように上がっていく。

初期のころはコラシナツとオーバメヤンがこの関係性にあったが今はマルティネッリとサカがそれを担うことが多い。彼らは素晴らしい連携を見せている。

この戦術の肝は、右で攻撃を作り、素早く左サイドにボールを動かすことで相手の隙をつくことだ。したがって、右サイドバックを務めるナイルズとベジェリンは左サイドバックと比べて低めの位置をとるか、中に入ることになる。

エイドリアン・クラークが指摘している通り、アーセナルは攻撃時に左サイドバック、左ウイング、ストライカー、トップ下、右ウイングの5人が横並びになることが多い。

この時、右サイドバックは中にはいってカウンターに備えることになる。これが意味することは、ペペには外側からオーバーラップしてサポートしてくれる選手が誰もいないということだ。

確かに、チーム1ドリブルが上手い選手をこの位置に配置するというアルテタの選択は筋が通って入る。サイドバックへのパスに逃げることなしに、相手に囲まれても突破できる可能性が一番高いのはペペだからだ。

外側を走ってくれるサイドバックがいない以上、今後のペペにとってのカギは、内側に位置するエジルあるいはウィロックといかに良い連携を築けるかだろう。例えば中の選手とのワンツーで相手の守備を乱せば、それだけドリブル突破は容易になるし、相手がペペのドリブルを警戒するだけで、いろいろなプレイがやりやすくなるはずだ。

アーセナルの現在の攻撃では、右ウイングが一番難しい役目を担うことになっている。また、その点では中央のストライカーの役目も負担が大きい。なぜなら、左サイドのFWが走りこむスペースを作り出す動きが求められるからだ。

そういった意味では、アルテタが中央にベテランを配置し、より活躍しやすい場所にマルティネッリとサカという若手二人を配置しているのは頷ける。

ペペとラカゼットの方には重い責任がのしかかり、時折一人ぼっちでチームが相手を攻略するための歯車とならざるを得ない。

とはいえ、それでもやはりペペにはもう少し得点とアシストを求めたいところだ。ピレスやサンチェスはラグジュアリー・プレイヤーだったが結果を残し、チームでの起用を正当化した。

一方で、アルシャビンとポドルスキは結果を残せずチームから外れていったラグジュアリー・プレイヤーだ。時が経てば、ペペがどちらのカテゴリニーに属するのか、明らかになるだろう。

(Source: https://arseblog.com/2020/01/the-nic-of-time/ )